火きり木の神さま
火を熾す道具、火燧杵と火燧臼に宿る男女一対二柱の「木」の神さまは、修験道や陰陽道の影響を受けながら「火」を司る神さまとして信仰されるようになりました。
上溝桜と大嘗祭
『北山抄』や『亀相記』という書物の中では、天皇の大嘗祭に火燧木を当社より納めた歴史が記されています。火燧木は上溝桜の木であり、古くから卜に使用される木とされてきました。平成や令和の大嘗祭でも、御神木の上溝桜を納め「斎田点定の儀」で亀卜に使用されました。
火祭り
毎年十月のスポーツの日の前日に斎行されるのが火祭り。古式豊かな伝統行事として奈良県の無形民俗文化財に指定されています。
火祭りの一週間前に古式に倣って熾された火は、絶やすことなく祭り当日まで大切に守られます。そうして守られた火は、火祭りのクライマックスに高座で点火されます。火取り所役の二人が燃え盛る松明を肩に担ぎ、わずか七段の階段を一瞬で駆け抜ける、一時も目が離せない行事です。