山の神さま

往馬大社と生駒山

現在の往馬大社には本殿がありますが、かつては生駒山を神奈備として祀っていました。往馬大社と生駒山の山頂は一直線に同じく真西を向いており、古くから生駒山を重要視していたことが伺えます。

歴史

往馬大社の歴史はたいへん古く、創立年代は定かではありませんが、生駒谷十七郷の氏神として古くからこの地に鎮座しています。往馬大社のもっとも古い記述は『総国風土記』(四五八年)に見られ、正倉院文書の記載では奈良時代にすでに朝廷との関わりがあることがわかります。平安時代の『延喜式』(九二七年)では、往馬坐伊古麻都比古神社二座が官弊大に列せられ、その内一座は祈雨の弊も賜っていました。

山の神さま

往馬大社の山の神さまは、火を熾す「木」に宿る神さま。春になると田の神として山から降りて稲作を見守り、秋には山へ帰るとされています。毎年五月に行われる御田植祭は古くから続く神事です。往馬大社では毎年五月五日、牛使いと牛の面を被った所役が稲作を演じる神事を執り行います。

ご祭神

伊古麻都比古神
伊古麻都比賣神
気長足比賣尊(神功皇后)
足仲津比古尊(仲哀天皇)
譽田別尊(応神天皇)
葛城高額姫命(神功皇后の母君)
気長宿祢王命(神功皇后の父君)

鎮守の杜と雷杉

神社の境内を覆う鎮守の杜は奈良県の天然記念物に指定されており、太古から変わらぬ自然を今に守り伝えています。ご神木である杉が雷に打たれた逸話は、まさに神さまのご神徳。火を伏せ、雷に打たれてもなお青々と繁るさまは生命力の象徴といえます。